デビューが遅くても強くなれる


前回までは、フィギュアスケートも相対的年齢によって影響を受けていることをお話してきました。

今回注目するのは、フィギュアスケートの開始年齢についてです。

 

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、活躍している選手の中には、安藤美姫さんのようにフィギュアスケートを8歳以降に始めている選手もいます。

浅田真央さんも中1あたりまでは、バレエも本格的にやっていらっしゃいましたし、発表会もかなりの幕数でてみえました。

 

私の院でも、この年齢あたりから始めた選手は意外にいらっしゃいます。

ノービスの野辺山に選ばれていない子もジュニアで活躍していることもあります。

ただし、試合にでるとなると年齢と所持級が条件になる大会はあるので、全日本を目指すとなると相対的年齢も気にしないといけないことは変わりありません。

 

フィギュアスケートの選手の治療をしていると、実はフィギュアスケート以外にもいろいろなスポーツをやっている経験を持っている子がいます。

多いのは水泳ですが、それ以外にもトランポリンや体操、ダンス、新体操など本当にさまざまです。

もちろん全然何か特化してスポーツをやっていたわけではないけど動くのは好きだった!という選手だっています。

 

遅めの年齢から始めて必要な級を獲得して大会に出ていく選手をみていると

【スポーツ万能】と思ったり【運動神経がいい】と思って、そつなくこなしていくその子がうらやましく思うことがあると思う。

でも本当にそうなのでしょうか?

 

スケートは級の認定があるので、スケーターとしてできなくてはいけない「スキル」というのが明確化されています。

バッヂテストでいうところの「エレメンツ」がこれにあたります。

5級のエレメンツであれば 2F(ダブルフリップ)または2Lz(ダブルルッツ) といったものです。

これがフィギュアスケート特有の【フィギュアスケートスキル】になります。

これは必要になって練習の中で学習された身体の能力になります。

ここには「コツ」 とか 「カン」 というのも含まれてきます。

 

フィギュアスケートだけを小さいときからやってきた選手をみてみると、

この「コツ」 とか 「カン」 というのは、フィギュアスケートの中から探し出すことが多いのがうかがえます。

小さいときからやってきた氷の上での動きから探し出すのです。

 

一方、他の種目もやってきた選手や、そもそも動くことが好きで動き回っていた選手は

この「コツ」 や 「カン」 をいろいろなところからひっぱってくることができます。

引き出しの多さが物を言う。

 

昨年のバックアップセミナーで表現力を担当した水井さんのクラスでは、悲しみの表現のときに大人から泣いてしまう現象が起きました。

これは、大人が人生経験のなかでいろいろなことを経験しているので、共感できる部分があるために悲しみのスイッチが入りやすくなるのです。でもこどもは悲しみの経験が少ないので想像力を使うしかなく難しいのです。

 

「コツ」 や 「カン」をつかんだり働かせるのは、いろいろな運動体験があるほうが圧倒的に有利なのです。

 

遅い年齢から入ってきた選手でそのまま残っていける選手の一つの要件は

どれだけスケートを始める以前に、さまざまな運動体験をしたか、身体をうごかしてきたか、

もっと単純にいうと、 走り回ったり、跳んだり、けったり、投げたりしてきたか

ということが大きく作用するのです。

スキルの獲得はどれだけスケートを長くやってきたか?ではないということです。

 

葵接骨院でもたくさんの選手を診てきていますが、

トレーニングをやるとボールを投げられない選手がとっても多いことに気が付きました。

それまで経験していないからどのように動かしていいのかがわからないのです。

その状態で表現力を身に着けることって可能なのでしょうか??

 

また、「氷が押せない」という悩みは多いのですが、これも一つは身体の問題でもありますが、

これ以外にそもそも「氷を押す」というのが他ではどんなかんじなのかを大人やコーチが説明しても

その体験がない子供には理解できません。同じ体験をしていないから。

 

遅いデビューの選手に追い抜かれない方法の一つのヒントになりましたか?

実はこういうことを含めたことが今年の名古屋のバックアップセミナーには入っているのです。

ここからはまた長くなるので、次回に。

 

今年のバックアップセミナーの日程は→ こちらから

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【診療】

練習中のけが(ひねった、ぶつけた、こけた等による痛みなど)

保険診療

氷が押せない、姿勢が良くないなどの長期にわたる痛み、原因のわからない痛みや違和感

あおいラボ(赤)

 

【トレーニング】

現在どこにも痛みがない。

治療が終了している。怪我をしない身体作りをしたい → ベーシックトレーニング

ベーシックトレーニングにさらにバランスシューズトレーニングや筋力をアップさせたい、俊敏な動きを獲得したい、フリーを滑り切る体力をつけたいなど。

トレーニング)

 

姿勢調整、トリートメント、トレーニング全てを短時間(1時間)で完結したい。大会中のコンディショニングを行いたい (裏メニュー)

コンディショニング

 

柔軟性を獲得したい

柔軟クラス