久しぶりに25年以上前に買った解剖学書を開いてみたりしています。
臨床にずっといると、こういう基礎医学をもう一度見直すとふっと思い出したり
腑に落ちることがでてきたりします。
今回は、ちょっと骨について書いてみたいと思います。
みなさんがけがをした時に
「とりあえず骨が折れているか確認するためにレントゲン撮ってもらいました」
ということがあると思います。
骨が折れていると何が困るのか?
そもそも骨ってどんな仕事をしているかを知らないとお話にならないのでここで紹介します。
1.支持
2.運動
3.保護
4.貯蔵
5.造血
この5つが解剖学書では骨のお仕事として紹介されています。
1つ目の支持は文字通り「からだを支えるもの」。からだの支柱なのですが、実は内臓を支えたり、筋肉の付着の場所を与えたりもして、からだを支えているのです。一個一個の骨が組み合わさってできるのが「骨格」なんですね。
2つ目の運動は、可動性にとんだ関節が支点となって、付着する筋肉の収縮によっていろいろな運動が起こる。基本的には解剖学では「収縮」で運動が起こるとされています。
3つ目は、保護。脳は頭蓋骨がつくる頭蓋腔(とうがいくう)に、脊髄は椎骨がつくる脊柱管に入っています。胸はろっ骨がありますが、その中にも肺や心臓といった臓器がはいっていますし、骨盤の中にも膀胱や生殖器が入っています。これらを保護するのも骨の役割。
4つ目の貯蔵は、意外に一般の方には知られてませんが、カルシウム、リン、ナトリウム、カリウムなどの電解質は骨の中に蓄えられています。必要な時に骨から引き出されて、血流により送り出されます。
よく、妊娠中のカルシウム不足が聞かれると思いますが、母親が十分にカルシウムを摂取できていないときには、母親の骨格系からカルシウムが失われ、胎児の骨の原料となるのです。全身のカルシウムの99%が骨にあるものです。
最後の造血は、骨は全体が硬い骨質でできているのではなくて、中心部は空洞になっています。この空洞には骨髄と呼ばれ、血管網が発達し、多量の血液を流入している。活発な造血機能をもつ骨髄は血液が充満しており、赤色骨髄(せきしょくこつずい)と呼ばれます。
骨折するとみなさんは、身体を支える機能だけがなくなると思われますが、骨にはいろいろな役割があることを知ると、それだけじゃないって気が付きますよね?
骨折をするということは、骨の役割がいろいろと障害されると考えていいということです。
骨がたくさんつながってできる【骨格】は、人の形や大きさを決定するものとしてとっても大事。
身長をはじめとして身体の長さは、骨格の長さによって決められるものです。
成長というものは、「骨の成長」に他ならないのです。
健やかなる成長には、骨の成長が絶対条件なのです。なぜなら骨にはいろいろな役割があるからです。
ちょっとだけ今日は解剖学的なお話をしてみました。
どうでしたか?
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