バレエ音楽とフィギュアスケート


フィギュアスケートでは、多くのバレエ音楽が使われています。

バレエをやっていなくても、よく耳にする曲の一つに

くるみ割り人形 があります。

特に、金平糖の踊りは、題名は知らなくても

浅田真央さんの2005年のFSで使われて、このかわいい衣装が印象的で覚えている方も多いのでは?

Youtubeを探すと全日本などもありますが、私のお気に入り動画は

グランプリファイナルです。(最初動画をこれにしていたのですが、削除されたので全日本に変更しています)

金平糖の踊りは、演技の中盤あたりから使われています。

金平糖の踊りの最初の鉄琴、グロッケンのような音が印象的ですよね。

 

次にこの音楽の冒頭を聞いてみてください。

これもみなさんよく耳にする曲ですよね。

ハリーポッターシリーズのヘドウィグのテーマという曲です。

この動画をみてわかるとおり、実は、鉄琴のように聞こえるのは

オルガンのような形をした楽器なんです。

チェレスタ

という楽器です。

 

くるみ割り人形の作者は、誰もが知っている「チャイコフスキー」です。

彼は、ロシアのマリインスキー劇場から、作曲を依頼されています。

この依頼が来た時にはすでに彼は売れっ子作詞家だったので、あまり乗り気ではなかったようですが、パリで出会ったこの「チェレスタ」。

金平糖の踊りでは

「噴水の水が跳ねる音がする」

という注文が作曲に際してあったらしく、

まさしくこのチェレスタがそれを奏でると思ったようですね。

 

この出会いがなければ、くるみ割り人形は有名にならなかったかもしれないし、

観客も不思議な音楽に魅了されることはなかったかも・・・・

 

チェレスタは、いろいろな物語の中で特に印象的な表現をしている楽器です。

金平糖の踊りだけでなく、ハリーポッターでも、ホームアローンでも使われています。

物語に音楽や音はとっても重要。

印象付けたい時、効果音を含めて、何をセレクトするかが表現の一つにもなるから。

荒川静香さんのトリノオリンピックでのトゥーランドットでも、

彼女自身が効果音をいれたりしています。

フィギュアの選手もバレエを観に行くというハードルは高くても、舞台の中に音を探しに行くとなると少し面白いと思いますよ。