ソチオリンピックの後に書いた記事の再アップです。(ブログを引っ越したため)
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日本人初の男子シングル金メダルをとった羽生選手の話題でうちももちきりでったソチオリンピック。羽生選手のプチ情報なんかもいろいろでてきましたが、ちょっと面白い記事を毎日新聞で見つけました。
【広島カープの前田健太選手のファン。トロントでは練習の合間にキャッチボールをすることも。「投球フォームはジャンプに共通する部分がある」と話したこともある。】
野球とフィギュアは全く関係のないスポーツのように思われていますが、決してそうではありません。
いわゆる原理原則はやはり同じでその先にある表現が、投げる、打つ、だったり、飛ぶ、回るだったりするだけなんです。
私が以前ブログで話したのは、バッティングとジャンプ動作で下肢について、羽生選手の言っているのは、投球動作とジャンプの動きで上肢についてです。
さて、下肢編同様にBCSの前田さんのお話を抜粋してきます。
速い球を投げるために最も重要なことは、いかに全身の関節をうまく使って効率よくエネルギーを伝え、腕の振りに最高の加速を生み出すか、という身体の使い方にあります。筋肉が関節を動かし全身の骨格の連動として、最終的に「振られる」指先に大きなスピードが生まれるのです。筋力や瞬発力が直にスピードを出すのではありません。
細身の速球派投手が大勢いるのはこのためです。このようなことは、コントロールにおいても怪我の予防においても同じであり、あらゆる投球は行った身体の使い方の結果として現れるもので、そのすべての結果にはっきりとした「原因」「理由」があります。
そして、その身体の使い方にしても、関節の動きのルールが存在します。腰が早く開くのも、肘が上がらないのも、自動的にそうなってしまう原因動作が別にあり、すべてのフォームは「原因」と「結果」の関係の連続で成り立っています。
良いフォームも悪いフォームも「なるべくしてなる」ものなのです。
まさにそのとおり。
昨年参加したBCSのセミナーは投球動作の肘下がりについてでした。
羽生選手がリンクに上がった時に胸の前で十字を切る動作をされますが、どうやら軸がブレないようにという確認動作とのお話もききました。
投球動作においていわゆる【肘の下がらない位置】というのは、身体の回転を活かすためのポジションになります。
肘が下がっているというのは肩の高さにないということですから、回転が生かされないということ。
フィギュアの場合は、腕が肩の高さにくるというのではなくあくまでイマジナリーライン上のお話になります。
でも結局は回転の垂直軸にたいしてそれを邪魔するものはなにかを考えていくことや、
腕はどこから動くのかということを考えていかないといけないというのは全く同じこと。
それを確認するという意味では羽生選手の言うとおり投球フォームはジャンプに共通する部分があるのです。
ただし、これを獲得するにあたっても実は順番があります。
まずは、そもそも【動ける体があるかないか】というものを私自身はチェックをしています。
ここは治療の範疇なので、トレーナーさんや自己流では解決しないところがあります。
その次にくるのがそれを活かしての【アライメント】となります。本来の動けるポジションにあるのかないのかです。
私のやっている【そもそも動ける体かどうか】の基準は重力線に基準を持って行っています。
だから、これは地球上にはたった一つしか存在しません。
あっち方向の重力線とかそっち方向の重力線はないんです。
そしてその次にくるアライメントも理想はたった一つの良いアライメントです。
実はこの部分がジャンプ力向上のトレーニングにおいても、その7割が決定づけられるものなのです。
ジャンプ動作を始めて残りの3割が改善される。
何が言いたいかというと、ジャンプのトレーニングをしたからジャンプ力が向上するというのではなく、単に、動ける身体ができて、理想のアライメントを獲得したことによってジャンプが向上することの方が多いということです。残りの3割にアプローチをかけるより7割の方が本質だということ。
筋力や瞬発力が直にスピードを出すのではありません。
まさに前田さんの言うところですね。
このあとは、それぞれの競技にあわせた動きがあるんです。
それが、野球なら投げるや打つであって、フィギュアなら飛ぶや回るなどです。
投球フォームはジャンプに共通する部分がある。7割の部分をいいあてた言葉です。
羽生選手はカープの【まえけん】さんから学び、私はBCSの【まえけん】さんから学んだことです。
えっと・・・・・そんな〆方でよろしいでしょうか(^_^;)