18日の日曜日に名古屋で開催されたダンス医科学研究会の学術集会に行ってきました。
朝から夜まで盛りだくさんでしたが、その分行ってよかったなぁという感想です。
残念ながら、フィギュアスケートに関する発表、研究報告はありませんでした。
今年のシンポジウムは
チアリーディング
新体操
ストリートダンス
バレエ
の4種でした。よーく考えたらうちはこのすべてを診ているので、「ニッチな世界を診ている」を再確認した気がします。
私がここに行くのは、このニッチな世界は情報が少ないので少しでも情報を得るためにいくことと、他の分野の研究はフィギュアスケートにも転換することができる場合が多いからです。
たとえば、新体操のバックルについても、以前私のブログでもとりあげたことがありますが、腰で折れてしまうタイプの子がいますが、新体操でのバックルはどこを目指しているのかなどは診る側からしたらとっても参考になります。フィギュアの場合、似たポジションとしてビールマンがありますが、新体操の発表内でのけがとの関連性でも気づきがあります。すでに故障者がいるということはそれだけでも知る価値はあるのです。それがあるからこそ、「フィギュアスケーターを診るときはここをきをつけてみてみよう」が増えるから。
チアリーディングにしても、技の難易度についてなんかは、スケートのペアにもつながるものがあります。陸上でできるものは、技として取り込まれる可能性があるからです。実際、どのようなものでどんな怪我があるのかは知っておいても無駄はない。
ストリートダンスだってフィギュアスケーターの肥やしになるのです。フィギュアスケーターとは違う世界では何を評価基準にしているのか、パフォーマーが求めているのは何か、世界的に評価されているのはどんなものなのか。これらは、フィギュアスケーターの目線からはかけていたものを知らせてくれます。少し懇親会で実演してくださったりしてより「なるほど」が私の中に増えています。
バレエも、フィギュアスケーターを診ていた方が発表されていましたので、その後お話をさせてもらったりで、バレエの方がフィギュアスケーターに思うこと、こちらがバレエの方に対して思うことなどのお話ができました。
フィギュアスケートの世界はニッチで狭い世界です。
それだけに情報も研究発表も少なく、それゆえに私自身はたくさんの苦労をしてきました。今なら、私自身が少しこういう外の世界に飛び出すことで得られることが多く、それが選手にも多くのフィードバックにつながっていると感じています。他の世界に歩み寄ると見えていなかったこと、見ていなかったことの気づきがあり、結果として最後はフィギュアスケーターに還元できていくのです。私の治療家としての成長です。
これはきっと選手も同じ。
フィギュアスケーターには、フィギュアスケート以外の世界もどんどん見てほしいと思います。他競技や舞台など、一歩足を踏み出して、実際にみて欲しいと思います。
どんなものを美しいと評価しているのかや、どういう動きを取り入れているのか、どんな衣装を身に着けているのか発見はいろいろです。選手としての成長はなにもテクニックだけではないです。
行動してこんな発見があったというものをまた私にも教えてくださいね。
ちょっと動いたその先には知らなかった世界が広がっていますよ。
学会という世界に飛び出してやっぱりフィギュアを助けたいんだなぁって再確認して帰ってきました。