スケーターが利用しているのはみたことがまだありませんが、
バレエの方が興味をもたれている方が多いのが、
「かえるの手」のトレーニンググッズ。
あえて、商品名はだしません。
さて、バレエの方が使用して、アキレス腱炎を悪化させた例があがってきました。
先に言っておきます。
商品に罪はありません。
この商品、大前提として距腿関節、いわゆる足首の動きによってはそれだけでも思ってもいない結果につながります。
脛骨と距骨の位置関係において、距骨が少しでも前方への変位が大きかった場合
この時点で足部の運動軸より後方にある筋のそれぞれの停止部自体が前方に出ていることになります。
うちくるぶしの後ろを通る筋たちをピックアップしてみました。水色になっているのでわかりやすいのではないでしょうか?
これらの筋は足裏へつながって付着するのですが、それが前にひっぱられるというかんじです。
すでにこの状態でも足のストレス度合はアップしていますけど・・・・・
かえるちゃんを使うとき、大概は足首曲げた状態で指の間にひっかけてひっぱってから動いていくわけですよ。
かんの良い方はもうこの時点で気が付くと思います。はい。そうなります。
テンションマックスでございます。
足首の関節可動域が正常で、脛骨距骨に生理性があって高ければどの筋肉にも余分なテンションはかからないのです。
そして、ここからはあおいラボでのお話になりますが・・・・・・
バレエの方で問題になってるのは、「非荷重」という状態がある人。
こればかりはブログで説明はできないのですが、その方たちはただでさえ脚の裏側の筋肉、
ハムストやふくらはぎの筋などのテンションがあり、最終的には足の裏にまで影響を持っています。
この人たちが、かえるちゃんを使って何かを改善できるとは思えません。
足指を広げることによって固有受容器を働かせて筋活動を活性化することくらいは改善しますが、
それとて、以前ブログでも紹介している方法で十分です。エビデンスもあります。
かえるちゃんのトレーニングを推奨しているメーカーブログ?には
「ながらトレーニング」
も良さとしていますが、あくまで売る側のアピールで、
実際トレーニングをするときや、リハビリをするときは4段階の行程を踏むようにうちでは指導しています。
「ながらトレーニング」は、3段階を踏んでない人には効果も持続性もほぼありません。
そして、足部の筋力でアーチが変わるというデータもどこにもありません。
いくら筋を鍛えても足部のアーチを持ち上げることはできません。
トレーニンググッズは、効果をだせるか出せないかは、目的とやり方次第です。
アイテムには罪はありません。
ちなみにスケーターにこのグッズを勧めたいかというと、少なくともうちに来てる選手には勧めないです。
私自身はバレエの指導者ではないですから、このグッズでバレエに直接つながる効果を出す方法を指導することはできません。
トレーニングをするにもまずは自分の身体の状態を知ることから始まります。
あおいラボでは足の使い方の総チェックもしています。(チェックシートをお渡ししています)