成長ホルモンって聞いたことがあると思います。
たぶん、「成長」とつくのだから子供たちの成長に関係しているのだろう。
と思われる方。半分正解、半分不正解。
まず成長ホルモンというのは、大人でもでているものです。
とくに子供の頃は身長の伸びに関連するので注目がされています。
身長というのは4歳くらいまでは、そのこどもの栄養状態で大きくなっていきます。
このころの栄養状態を左右するのがお食事をつくるお母さんなのでママの役割が大きいところ。
そのころを過ぎると10歳前後までは成長ホルモンと甲状腺ホルモンが重要な役割を担います。
10歳を過ぎたあたりから第2次性徴期に入るので、この時には成長ホルモンと性ホルモンが同時に分泌されて身長はぐんぐん伸びていきます。
このころが「身長のラストスパート」と言われる時期です。
選手として注目すべきポイントは・・・
甲状腺ホルモンから性ホルモンへと転換するあたりで、このころ、競技を行っている子は子どもなりのスランプを迎えることが多いです。
けがも多くなります。
そして、性ホルモンにかわってからは最初は身長の伸びの手助けになっていたのに、
後半になってくると骨の成熟を促すというお仕事に切り替わってしまいますので、
このあたりが身長が伸びる最終段階となっています。
男子であれば、声変わりというのが一つの成長ストップの目安にされています。
ここからぐんぐん伸びていくというのはあまり望めないのです。
ただし、診療している中で、背中の状態をみると
「まだ伸びれる余地がある」
というのはわかります。
本来伸び切ったはずの状態のときに見られる背中と、成長途中でなんらかの理由でとまっているというのは見極めがつくからです。
子どもの治療をしていると、治療を境にぐんぐん伸びる経験は過去にもある。
結局なにかがきっかけで伸びれる要素を邪魔していただけなんだと判明する瞬間です。
姿勢などでわかるので、気になる方はラボを受診してみてください。
今日のポイントは・・・・・
こどもの怪我やスランプは、ホルモンの切り替わる第2次成長期前あたりが多くなる。
成長ホルモンは骨の成長にはやはり大事だが、4歳まではとった影響に左右される。
成長ホルモンが分泌されていても、何か別の要因で身長の伸びを阻害しているときがある。
それにしても・・・平成生まれの子は膝下が長いですよね~(笑)
そして世界をみてみると女子フィギュアの選手はだいたい160センチ50キロあたりにいる人が活躍しているんですよね。