「リアライン・レッグプレス」とは?
リアライン・レッグプレスは、膝関節の良好なアライメントの維持・回復のために不可欠な役割を果たすことが期待されます。
膝関節疾患の治療において、脛骨粗面が外側に偏位している例にしばしば出会います。
その原因として、脛骨が外旋かつ外方に偏位している可能性があります(下腿外旋症候群)。
このようなマルアライメントは、変形性膝関節症(内側型、外側型、PF型)に共通に見られるほか、半月板損傷、PF関節障害、鵞足炎や腸脛靱帯炎など、多くの膝関節疾患に見られます。
このような疾患の予防や対策として、まずは内旋可動域を改善させ、内旋筋の機能を十分に回復させる必要があります。
そして、外旋方向に偏位しているキネマティクスを内旋方向に引き戻して、正常なスクリューホーム運動を回復させる必要があります。
リアライン・レッグプレスの特徴
●軽量(約9kg):家庭内などで容易に運搬が可能です。
●クリニック、病院、接骨院、フィットネスクラブ、スポーツ現場、家庭などでお気軽にお使いいただけます。
●付属のゴムチューブを使うことで、自動介助運動、自動運動、抵抗運動と段階的に膝関節の内旋筋のトレーニングを行えます。
●内旋位を保ったままでレッグプレス運動を行うことができます。
使用場所
医療機関内でのリハビリテーション
ほとんどの膝疾患のリハビリテーションにおいて、スクリューホーム運動回復を目的としてご使用いただけます。軽負荷の自動運動をベースとした運動ですので、急性症状が改善したらすぐにでもお使いいただくことが可能です。必ず医師の指導の下で運動を実施してください。
フィットネス
膝のゆがみやO脚が気になる方などに、ゆがみのないすっきりとした膝関節を取り戻していただくためにご使用いただけます。また膝のゆがみが、膝周辺の組織を緊張させて下腿以下のむくみの原因となっている場合もあります。
家庭
膝のねじれやO脚が気になる方、変形性膝関節症で医療機関でのリハビリが終了した方など、家庭で日々のエクササイズとしてご使用になれます。膝の痛みなどで整形外科での治療経験のある方については、必ず医師にご相談ください。
スポーツ
膝のねじれはアスリートのパフォーマンスに重大な影響を及ぼします。鍛えた筋力を最大限に活かすためにも、ねじれのない真っ直ぐな膝を獲得することが大切です。
使用方法
1.医師の許可:痛みや治療中の疾病がある場合は事前に医師にご相談下さい。
2.準備
①ポジション:イス座位でご使用ください。
②固定:足部を足部固定部のマジックベルトでしっかりと固定してください。
③膝の可動域:レッグプレスの位置を調節して、膝が最大限伸展できるように配置してください。
3.エクササイズの実施
①内旋運動(自動介助):足部内側にあるゴムバンドを引くことにより、介助しながら下腿内旋運動を行います。このとき股関節を内旋させてはいけません。
②内旋運動(自動):ゴムバンドを使わずに下腿内旋を行うことにより、自動運動(軽負荷)を行います。このとき股関節を内旋させてはいけません。
③内旋運動(抵抗運動):足部外側にあるゴムバンドを引くことにより、抵抗を与えながら下腿内旋運動を行います。このとき股関節を内旋させてはいけません。下腿が十分に内旋し、なおかつ内側ハムストリングスが十分に緊張し、外側ハムストリングスが弛緩していればこの段階は終了です。
④内旋位レッグプレス:足部外側にあるゴムバンドを引きつつ、下腿を十分に内旋します。内旋位を保ったままでゆっくりとレッグプレス運動を反復します。このとき、内側ハムストリングスは常時緊張している状態を保ちます。